
QYLDって、なんとなくQQQと似てるんやけど、どっちがええん?

QYLDって何者や?
いつも一生懸命なあなたへ。ヒヨッコ投資家 こかです。
ETF名称に「NASDAQ100」とついているから、QQQの仲間かと思ったQYLDさん。
調べてみたら、QQQとはまったく異なるETFでした。
QYLDは、毎月分配金を出してくれる、インカムゲイン狙いのETFです。
しかし、QYLDは商品設計が複雑なため、投資の際は注意が必要です。
今回のブログは、QYLDについてお話しします。
本日もぜひ最後までご覧ください。
最初に結論:QYLDとは配当狙いのETFです

QYLDは配当狙いのETFです。
まずはまるっと概要をまとめますね。
| グローバルX NASDAQ100・ カバード・コール ETF | |
|---|---|
| ティッカー | QYLD |
| 設定日 | 2013/12/11 |
| 純資産 | 3,723百万ドル |
| 経費率 | 0.60% |
| 分配頻度 | 毎月 |
| 12か月利回り | 12.44% |
| 基準価額 | $22.51 |
| 運用会社 | グローバルX |

配当利回りがやけに高いなぁ。
公式サイトに書かれているファンドの概要を引用します。
カバード・コールの売りで利益を生み出そうとするもので、ナスダック100指数の株式を購入し、対応する同一指数のコール・オプションを売却します。
https://globalxetfs.co.jp/funds/qyld/

・・・。
(なんのこっちゃ)

・・・。
(なんのこっちゃ)
ワケのわからんカタカナが続く説明ですね。
ざっくり噛み砕いてみましょう。
QYLD=NASDAQ100へ投資×コールオプション
QYLDの投資対象は2つです。
- NASDAQ100
- NASDAQ100をベースにしたコールオプション
1つめは、NASDAQ100への投資ですね。

イミフなのは2つめや。
コールオプションってなんぞや
コールオプションについてお話しします。
コールオプションとは、「買う権利」のことです。
コールオプションを売却すると、オプション料を受け取ることができます。
「コールオプションを売る」を図解
「コールオプションを売る」を図解すると、以下のようなイメージです。
今回は、コールオプション(買う権利)を1,000円、オプション料を100円とします。


具体的な金額を入れて、考えてみるよ。
たとえば、市場価格が1,500円のときにコールオプションを1,000円で売却した場合。
一般的な売買であれば500円の利益が得られるところ、コールオプションならばオプション料100円のみのリターンです。

もうワンパターンいくで。
一方、市場価格が500円のときにコールオプションを1,000円で売却した場合。
一般的な売買であれば500円の損失ですが、コールオプションならば損失を被ることなく、オプション料100円のリターンが得られます。
「コールオプションの売り」は、市場価格が上がっているときは不利で、市場価格が下げているときは有利に働きます。
QYLDって複雑だよね…
NASDAQ100投資×コールオプションの売りで、リスクヘッジができているように思われます。
しかし、「同時にQYLDは商品設計が複雑で、ちょっと扱いづらいかな…」と感じてしまいます。
QQQとQYLDは別物
なんとなく、QQQと似ているような気がしますが、QQQとQYLDは別物と捉えてよいでしょう。

QQQはNASDAQ100へ投資してキャピタルゲインを狙う投資です。
対して、QYLDは値上がり益はそこそこに、毎月の分配金を狙うETFです。
現にQYLDの配当利回りは10%を超える高い水準です。
QYLDの配当金実績をまとめます


QYLDってどれくらい分配金出してるん?
2014年〜2020年のQYLDの分配金実績をまとめました。
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| 年度 | 年間分配金(ドル) |
|---|---|
| 2014年度 | 2.57894 |
| 2015年度 | 2.20396 |
| 2016年度 | 2.04401 |
| 2017年度 | 1.88535 |
| 2018年度 | 2.65026 |
| 2019年度 | 2.3227 |
| 2020年度 | 2.544857 |
安定しているとは言い難いものの、10%を超える配当利回りはキープしているようです。(株価は大体20ドル前後で推移)
ちなみに、毎月の分配実績をご覧になりたい方は下記からどうぞ。
タップすると開きます。
| 分配金支払月 | 分配金(ドル) |
|---|---|
| 2014年1月 | 0.2574 |
| 2014年2月 | 0.19328 |
| 2014年3月 | 0.19342 |
| 2014年4月 | 0.2625 |
| 2014年5月 | 0.2445 |
| 2014年6月 | 0.2125 |
| 2014年7月 | 0.20938 |
| 2014年8月 | 0.22185 |
| 2014年9月 | 0.19482 |
| 2014年10月 | 0.24125 |
| 2014年11月 | 0.20341 |
| 2014年12月 | 0.14463 |
| 2014年度 | 2.57894 |
| 2015年1月 | 0.23022 |
| 2015年2月 | 0.15423 |
| 2015年3月 | 0.15965 |
| 2015年4月 | 0.15331 |
| 2015年5月 | 0.16942 |
| 2015年6月 | 0.15028 |
| 2015年7月 | 0.15206 |
| 2015年8月 | 0.20353 |
| 2015年9月 | 0.22156 |
| 2015年10月 | 0.21418 |
| 2015年11月 | 0.18099 |
| 2015年12月 | 0.21453 |
| 2015年度 | 2.20396 |
| 2016年1月 | 0.21392 |
| 2016年2月 | 0.22029 |
| 2016年3月 | 0.15788 |
| 2016年4月 | 0.15556 |
| 2016年5月 | 0.17132 |
| 2016年6月 | 0.20241 |
| 2016年7月 | 0.14142 |
| 2016年8月 | 0.1298 |
| 2016年9月 | 0.19448 |
| 2016年10月 | 0.14939 |
| 2016年11月 | 0.16203 |
| 2016年12月 | 0.14551 |
| 2016年度 | 2.04401 |
| 2017年1月 | 0.12751 |
| 2017年2月 | 0.09988 |
| 2017年3月 | 0.12327 |
| 2017年4月 | 0.14451 |
| 2017年5月 | 0.12598 |
| 2017年6月 | 0.22142 |
| 2017年7月 | 0.15853 |
| 2017年8月 | 0.20276 |
| 2017年9月 | 0.15374 |
| 2017年10月 | 0.14901 |
| 2017年11月 | 0.13217 |
| 2017年12月 | 0.24657 |
| 2017年度 | 1.88535 |
| 2018年1月 | 0.2502 |
| 2018年2月 | 0.2487 |
| 2018年3月 | 0.2487 |
| 2018年4月 | 0.2341 |
| 2018年5月 | 0.21626 |
| 2018年6月 | 0.19952 |
| 2018年7月 | 0.18144 |
| 2018年8月 | 0.22585 |
| 2018年9月 | 0.20142 |
| 2018年10月 | 0.24697 |
| 2018年11月 | 0.225 |
| 2018年12月 | 0.1721 |
| 2018年度 | 2.65026 |
| 2019年1月 | 0.2174 |
| 2019年2月 | 0.185 |
| 2019年3月 | 0.2035 |
| 2019年4月 | 0.1789 |
| 2019年5月 | 0.2114 |
| 2019年6月 | 0.2153 |
| 2019年7月 | 0.1711 |
| 2019年8月 | 0.2273 |
| 2019年9月 | 0.1754 |
| 2019年10月 | 0.1769 |
| 2019年11月 | 0.1951 |
| 2019年12月 | 0.1654 |
| 2019年度 | 2.3227 |
| 2020年1月 | 0.1989 |
| 2020年2月 | 0.2377 |
| 2020年3月 | 0.1806 |
| 2020年4月 | 0.1986 |
| 2020年5月 | 0.2042 |
| 2020年6月 | 0.2092 |
| 2020年7月 | 0.214328 |
| 2020年8月 | 0.22 |
| 2020年9月 | 0.2119 |
| 2020年10月 | 0.21669 |
| 2020年11月 | 0.222887 |
| 2020年12月 | 0.229852 |
| 2020年度 | 2.544857 |
NASDAQ100に投資するならばストレートにQQQの方がよいのでは

NASDAQ100に投資するならば、ストレートにQQQの方がよいのではないでしょうか。
QYLDではNASDAQ100の上昇力を取りこぼしてしまうと思うんです。
一方、高い配当利回りを狙いたいならば、QYLDですね。
ただ、QYLDの商品設計が複雑なため、予期せぬリスクが潜んでいるのではないかと懸念されます。
QQQとQYLDは似ていますが、まったくの別物。
商品の特性を理解して、自分の投資目的にあう商品を選んでくださいね。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
最高のフィナーレを。



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