「世界一楽しい決算書の読み方」を読んだよ。
決算書は読めるようになったか?
銘柄分析に役立ちそうか?
みなさん、こんにちは。ヒヨッコ投資家 こかです。
今回の記事は「会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方」のレビューと株式投資への活用方法を書きます。
わたしは10年近く経理を担当していますが、財務諸表がこんなに簡単に学べるなんて眼からウロコでした。
「経理担当になった当初に読みたかったな…」と思いつつ、ページをめくっていました。
「決算書を勉強したいけど何をしたらいいかわからない」人からベテラン経理マン、株式投資家まで、たくさんの人が楽しめる本です。
本日もぜひ最後までご覧ください。
「世界一楽しい決算書の読み方」をレビューします
「世界一楽しい決算書の読み方」は、TwitterやInstagramで有名な会計クイズの出題者:大手町のランダムウォーカーさん(本業は会計士さん)の書籍です。
「財務諸表=難しい、理解できない」の心理的ハードルを下げた画期的な1冊です。
- 世界一楽しい決算書の読み方KADOKAWAより2020年3月28日発売
- 会計クイズ形式で財務諸表を学ぶ
- 取り扱う決算書は実際の企業のもの
- 解説部分は登場人物の会話式
- 細かい数字がほとんどない←最重要!
全部で200ページ。読もうと思えば、1日で読めます。
これから会計を学ぼうとする方や就活中の学生さんはもちろん、中上級経理担当者にとっても気づきの多い本です。
新しい会計参考書!とにかく読みやすい
決算書の勉強するで!って張り切って本を買っても、字が多くて…。
決算書の参考書って、なんであんなに眠くなるんやろ。
「世界一楽しい決算書の読み方」は、今までの会計入門書とは一線を画します。
- 読者参加型
- 図表が多い
- オールカラー
- 文章が会話体
- 有名企業の決算書
ユニクロやメルカリ、セブンイレブンなど実在する有名企業の決算書を図解、簡略化したものを題材に、会計クイズが出されます。
「以下はユニクロ、しまむら、ZARAのバランスシートです。ユニクロはどれでしょう?」のように、チャプター毎に会計クイズが出題されます。
そして、登場人物たちが、それぞれに判断根拠を話し合いながら、クイズの答えを導きます。
実在する企業のビジネスモデルを考えながら、決算書を読むので、株式の銘柄分析にもそのまま応用できる手法だと思います。
本に参加しながら学ぶから知識が定着する
会計クイズという点が、この本の大きなポイントです。
クイズを出題されたら、読みながら「う〜ん…、どれが正解かな」と考える人が多いはずです。
従来の参考書は、知識を与えるだけで、章末に簡単な問題が出てくるタイプのものが多いです。
しかし、「世界一楽しい決算書の読み方」はクイズがメインで進むから、読者は本に参加しながら読み進めています。
「知識を与えられるだけ」と「参加しながら、考えながら読む」を比較すると、「参加しながら、考えながら読む」の方が圧倒的に知識が定着します。
簿記取得の参考書にはならない
簿記を取ろうとしてる人にもおすすめの本なんか?
残念ながら、簿記取得の参考書にはならないと思います。
簿記取得ならば、専門書で傾向を知り、対策を立てて学ぶ方が簿記検定合格の近道になるはずです。
また、「自部門の事業計画のために財務を学ばなければいけない!」というような新人管理職さんにも本書は不向きかもしれません。
「世界一楽しい決算書の読み方」は「楽しみながら決算書を学ぶ」がコンセプトなので、楽しむ余裕がない場合には厳しいのではないでしょうか。
【醍醐味】会計クイズを銘柄分析に応用できる
投資家が「世界一楽しい決算書の読み方」を読む醍醐味は、銘柄分析にも応用できる点です。
決算書の「図解」「簡略化」が身につくから、気になる企業の決算書を読み解くときに役に立つんですよね。
決算書を図解してみる
今回は、アップルとマイクロソフトのバランスシートを図解してみました。
会計クイズ式に「どちらがアップルのバランスシートでしょう?」としています。
(銘柄分析の場合、会計クイズにしなくてOKです)
2つの企業を並べると、バランスシートのカタチが違うねん。
アップルは負債が多い。
「見える化」することで、調べるきっかけができるね。
対象銘柄の財務諸表をカンタンな図にすると、それぞれの企業の決算書が「見える化」できます。
「見える化」ってホント便利ですよね。
分析にかかる時間をグッと短縮してくれます。
決算書を見える化できれば、ビジネスの特徴や数字の原因を追及していき、各企業の研究を進めるだけ。
図解、簡略化を使えば、投資判断の最初の一歩がグンとカンタンになります。
数字だけが並ぶ決算書を見て、投資判断をするなんて至難の技です。
「世界一楽しい決算書の読み方」で用いられる「決算書の見える化」は、銘柄研究にも応用できるんです。
「世界一楽しい決算書の読み方」で会計の勉強や銘柄分析を!
「会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方」は、会計初学者〜中上級者まで幅広い層に学びになる1冊です。
「実際の有名企業の決算書を簡略化してクイズにする」という形式は、初学者にとってはとっつきやすく、中上級者にとっては人に教えるときのヒントや新しい視点の学びになります。
「今年こそは会計の勉強するぞ!」と意気込んで、小難しい本をたくさん買うより、「世界一楽しい決算書の読み方」一冊を何度も読む方が会計知識が身につくはずです。
「世界一楽しい決算書の読み方」を読んだフォロワーさんも、「おもしろかった」とおっしゃっていました。
ご興味のある方は、ぜひ、手に取ってみてください。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
最高のフィナーレを。
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