SBI証券のNISA買付ETFランキング見てたら、1位はあの銘柄やった。
みんなが好きなVOOやVTIか?
みなさん、こんにちは。ヒヨッコ投資家 こかです。
SBI証券での米国ETF NISA買付ランキングで、SPYDが1位でした。(2020年8月)
「NISAでSPYDを買ったら、非課税で配当金がもらえてラッキーちゃう?」と思う方が多いのでしょうか。
実は、わたしも「NISAで高配当株を運用して、配当金を非課税でもらって、あわよくば売却益も非課税で…ふふ」と思って、NISAで高配当株を運用していたことがありました。
しかし、ある銘柄の取引をきっかけに高配当株とNISAについての考え方がゴロッと変わりました。
今回の記事は、「SPYD(高配当株)をNISAで買う」ことについて書きます。
本日もぜひ最後までご覧ください。
NISAランキング1位は、なんと…SPYD!
上記は、SBI証券の米国ETFの週間買付件数ランキング(NISA)です。(2020年8月24日〜8月28日)
人気ベスト3は以下のとおりで、ランキング1位がSPYDとは少し意外でした。
- SPYD
- VYM
- QQQ
SPYDの配当権利月が9月だから、8月末あたりから買う人が増えるのかもしれませんね。
NISAで高配当株を買うべきではない
ランキングとは異なりますが、わたしはSPYDを特定口座で保有しています。
なぜならば、NISAで高配当株を買うべきではないと考えているからです。
NISAで高配当株を買うべきではない理由
「NISAで高配当株を買うべきではない」と考える理由は、損益通算ができないからです。
NISAで運用すれば、利回りの高い配当金を非課税で受け取れます。
5%、6%もの配当金に税金がかからなかったら、最高ですよね。
しかし、売るときには特定口座の方が扱いやすいかなと思っています。
売却損が出たとき、特定口座ならば損益通算ができるんですよね。
つまり、NISAのメリットをどこに感じるか、また売却時やポートフォリオ全体の損益によって、「NISAでの高配当株運用」の意見がわかれます。
NISAで株式を買うと、配当金が非課税になる
NISAでSPYDを買うと、配当金が非課税です。
ただし、非課税扱いになるのは、日本国内の税金のみです。
NISAであっても、外国税(米国での税金)は課税されます。
たとえば、SPYDの株価が40ドル、配当利回り5%/年、1ドル=120円で、10株保有していると仮定します。
受取配当金:40ドル×5%×10株=20ドル
外国税:20ドル×10%=2ドル・・・A
国内税の対象額:(20-2)ドル×120円=2,160円
国内税:2,160円×20.315%=438円(円未満切捨)・・・B
NISAの場合、(A)の外国税は徴収されるけれど、(B)の438円が非課税になります。
【ちょっと深掘り】どうやって米国株の配当金は課税されるのか
米国株の配当金の課税についてまとめるよ。
米国株の配当金の課税は以下の順で課税されます。
- 米国で10%源泉徴収される(日米租税条約に基づいた税率)
- ADRや米国市場に上場する非米国籍株式は、発行会社の国籍によって税率が異なる
- 米国税を引いた後の金額を源泉徴収レートにて日本円に換算する
- 国内で20.315%(所得税15.315%、住民税5%)が源泉徴収される
つまり、米国株からの配当金は米国、日本国内の二重で課税されています。(NISAでの運用を考慮しない)
二重課税って損してる感じや。
二重課税は確定申告で調整可能です。
確定申告での二重課税の調整についてはInstagramにまとめています。
よかったら、ご覧ください。
NISAで株式を買うと、損益通算ができない
また、特定口座と異なり、NISAは損益通算ができません。
損益通算:1月〜12月までの対象金融商品の売買で、利益と損失を合算すること。
最終的に利益であれば課税され、最終的に損失となれば課税されません。
もし、NISAで損失が出ても、ほかの利益と相殺できません。
わたしはNISAでJT(日本たばこ産業)を買い、損失を出して、売りました。
保有期間中は配当金を非課税で受け取れ、ラッキー!でしたが、売却時に約24万円の損失を出しました。
受取配当金:11万円、売却損:24万円。
「24万円の売却損をほかの利益と相殺できれば…」と思いましたが、NISAで買い付けていたため叶わず。
場合によっては、高配当株をNISAで持つと不利なこともあります。
投資でのプライオリティは投資家それぞれでしょうが、NISAで高配当株を運用する難しさをひしひしと感じました。
こういった実体験もあり、わたしは特定口座でSPYDを運用しています。
NISAで取引する銘柄は難しい
2023年までの現行NISAはロールオーバーしない場合、5年という期限が設けられています。
NISAの非課税メリットをいかすためには、5年間で利益が出せそうな投資対象を選ばなくてはいけません。
5年って長いようで短かったり、株価が動くようで動かなかったり…。
NISAでの取引銘柄の選択は、けっこう難しいなと思います。
NISAでJTを買って失敗した経験もあり、わたしは特定口座でSPYDを買っています。
配当金の課税は気になりますが、ほか銘柄との損益通算を優先しました。
「NISAは非課税!」と聞くと、なにやらオイシイ響きを感じますが、使い手の技量が試されます。
あなたにとってベストな使い方を選択してくださいね。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
最高のフィナーレを。
コメント