朝日新書の「隠れ貧困 中流以上でも破綻する危ない家計」を読みました。
一見、「貧困」とは程遠いような中流家庭でも家計は火の車状態であることが書かれていました。
みなさん、こんにちわ。
ヒヨッコ投資家 こかです。
「隠れ貧困〜中流以上でも破綻する危ない家計〜」 (朝日新書/著者:荻原 博子)を読みました。
贅沢をしているつもりはないけれど、なぜか貯金ができない。
財布の中にあったはずのお金がいつの間にか消えている。
著書には貯金が少なく、将来に対しての不安が募るばかりの人たちの生活が書かれていました。
隠れ貧困とはどのようなものか、どうしてなるのか考えてみます。
隠れ貧困とは?
パッと見は人並みの生活をしているけれども、貯金が1円もなく、このままだと老後破産の可能性がある「貧困予備軍」のことです。
著書の中で、「隠れ貧困」に陥っている人たちの生活が紹介されていました。
著書より3つの家計をご紹介します。
【ケース1】
(現状)
夫・妻・長女(小学生)・次女(小学生)の4人家族
世帯年収800万円にも関わらず、カツカツの生活
(原因)
税制や社会保障制度の変更によって手取額が減少していること
会社の経費として落とせない費用が家計で負担していたこと
将来の不安から夫がうつ病手前のようで、働けなくなるのではないかという不安もあるようです。
【ケース2】
(現状)
夫・妻・長女(大学生)・次女(高校生)の4人家族
世帯年収800万円にも関わらず、貯金は100万円を切る状態
(原因)
住宅ローンと二人のこどもの教育費が高額であること
海外旅行やリッチな外食を続けていたこと
このままいくと、退職金はすべて住宅ローンの支払いに充てることになりそうで、病気や介護の心配が絶えません。
【ケース3】
(現状)
夫・妻・長女(大学院生)・次女(高校生)の4人家族+ペット
世帯年収850万円にも関わらず、家計はすでに破綻
(原因)
住宅ローンの負担が大きいこと
服飾品、海外旅行、インテリア…バブル時に身についた贅沢な暮らしから抜け出せないこと
妻の母の年金25万円のうち15万円を、家庭の生活費として使っているありさまです。
母が亡くなり年金がアテにできなくなったら…と思うと不安で夜も眠れません。
隠れ貧困になる原因
いづれのパターンも、収入に見合った生活をしていないことが原因です。
高すぎる住宅ローンや教育費のみでなく、見栄から必要以上に高価な買い物をしている様子です。
著書の中に登場する人たちはVERY妻に憧れてブランドバックを買ったり、海外旅行に行ったり、ママ友との贅沢ランチを欠かさず参加したり。
お金がないことを認識しながらも、倹約をする意識は全くありません。
「収入は少なくないのだから、これくらい…」という気持ちが贅沢に駆り立てるのでしょうか。
そりゃ、使ってたらお金なくなるよね。
隠れ貧困は生活習慣病と同じ!
生活習慣病と同じく、隠れ貧困は日々の暮らし方の蓄積結果です。
隠れ貧困も同様で、必要以上に高価な消費をし、貯金・運用をしなかったら、貧困まっしぐら状態です。
一度生活レベルを上げるとなかなか下げることができませんが、日々の生活を見直す以外の対策はないと思います。
著書の中では「ケチケチするのは嫌」「汗水流してパート勤めをしたくない」というような発言がありました。
現金がない状態を目の前に突きつけられても変わろうとしない姿を見ると、隠れ貧困から脱出するのは難しそうです。
「お金を貯める」ことばかりがフォーカスされがちですが、本当に勉強が必要なのは「お金の使い方」ですね。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
最高のフィナーレを。
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